東京・神奈川の鉄筋工事で困った時のEKS -創業の精神-

創業の精神

誠意を尽くして一所懸命


(イー・ケー・エスの前身、工藤工業の創業者 工藤栄一)

1枚のFAXが送られてきた。

「工藤社長様 今まで僕ら若輩者にお力添えありがとうございました。
 いつの日か、恩返しが出来る時を心から待ち望んでいます。
 寒さも厳しくなりますが、お体に気をつけて頑張ってください。」

これは、イー・ケー・エスの前身、工藤工業が倒産した日の晩、
あるゼネコンの社員さんが社長である父宛てに送ったものだ。
被害を被ったほとんどのゼネコンが私たちに詰め寄り、怒鳴り声を浴びせる中で、
唯一父へ感謝の気持ちを伝えてくれたものだった。

日頃から、お客様をはじめ、誰に対しても、嫌な顔一つせずに笑顔で接していた父。
心から人を愛し、愛された父。
そんな父の築いてきた「信用」の深さを象徴するものだった。

翌日、事務所には頭を丸めた父の姿があった。
全身全霊でお客様や社員にお詫びしたかったのだろう。
半端が嫌いな父が、志半ばで事業を終えることになった無念さが体中から伝わっていた。
社員やその家族を路頭に迷わせてはならない、何があっても彼らを守らなければならない、
そんな重責と恐怖の中、父の無念さを晴らしたいという強い念いと、
父宛のファックスの存在が私の背中を後押し、私はイー・ケー・エスを創業した。